トイプードルはなぜ皮膚病になりやすい?|原因と予防法
2026年01月28日カテゴリ|コラム
トイプードルはなぜ皮膚病になりやすい?|原因と予防法
トイプードルはかわいい印象とは裏腹に、皮膚トラブルが多い犬種です。
「最近よく体を掻いている」
「皮膚が赤くなっている」
「なんとなくベタついて臭う」
こうした変化に気づいていても、病院に行くべきか迷う飼い主の方は少なくありません。
皮膚病は見た目が軽症に見えても、原因によっては慢性化しやすく、早めの対応が大切です。
この記事では、
- トイプードルが皮膚病になりやすい理由
- トイプードルに多い皮膚病の種類と特徴
- 動物病院を受診すべきタイミング
- ご自宅でできる日常ケアと予防法
について、わかりやすく解説します。
愛犬の皮膚の変化に気づいたときのご参考として、ぜひ最後までお読みください。
トイプードルが皮膚病になりやすい理由
トイプードルは犬種特有の体質から、皮膚病になりやすい傾向があります。
主な理由は以下の2つです。
- 皮脂分泌が多いこと
- 毛が伸び続けること
それぞれについて解説していきます。
皮脂分泌が多い
トイプードルは水辺での作業に適応してきた犬種で、皮脂の分泌が多い体質を持っています。
皮脂は皮膚を守る役割がありますが、過剰になるとどうでしょうか?
マラセチアなどの常在菌が増殖しやすくなります。
特に高温多湿な日本の環境では、皮脂の多さが皮膚に負担となり、皮膚炎のリスクを高めています。
毛が伸び続ける
トイプードルの毛は抜けにくく、伸び続ける特徴があります。
この毛が抜けにくいという特徴は「飼育がしやすい犬種」と言われる理由の一つです。
しかし、毛が伸びると通気性が悪くなり汚れがたまりやすくなります。
不衛生な状態が続くと皮膚トラブルにつながるため、定期的なお手入れが欠かせません。
トイプードルに多い皮膚病の種類
トイプードルがかかりやすい代表的な皮膚病を4つご紹介します。
犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎は花粉やダニなど環境中のアレルゲンによって引き起こされる皮膚炎です。
- 顔
- 耳
- 足先
- 脇
- 内股
などに強い痒みと赤みが見られます。
遺伝性が強く、ほとんどの場合3歳までに発症します。
脂漏症
脂漏症は皮脂の分泌バランスが崩れる疾患です。
トイプードルに多いのは皮膚が脂っぽくなる脂性脂漏症でフケや脱毛が増加します。
状態が悪くなるとカサブタなどもみられます。
皮膚のバリア機能が低下し、マラセチア皮膚炎(カビの一種が増殖する疾患)などを併発しやすいのも大きな特徴です。
膿皮症
膿皮症はブドウ球菌が毛包から侵入し炎症を起こす細菌感染です。
- 顔
- 脇
- 股
などに症状が現れ、重症化すると範囲が広がり脱毛や潰瘍になることもあります。
心因性掻痒症
心因性掻痒症はストレスや不安が原因で、皮膚を舐めたり噛んだりする行動が続く疾患です。
環境の変化や留守番時間の増加などがきっかけになることがあります。
賢く繊細な性格のトイプードルで比較的多く見られます。
動物病院を受診するべきタイミング
皮膚病は早期発見、早期治療が大切です。
以下のような症状が見られたら、獣医師に相談する目安です。
- 皮膚の赤みや痒みが続く
- 体を頻繁に掻く
- 脱毛やフケが増えてきた
- 皮膚がべたつき、臭いが強くなった
- 足先や耳を執拗に舐める
トイプードルは皮膚トラブルを抱えやすく、犬アトピー性皮膚炎や脂漏症は慢性化しやすい傾向にあります。
見た目が軽症でも、自己判断せずに受診されることをおすすめします。
日常生活でできる予防法
皮膚病を防ぐには日々のケアが大切です。
適切な予防ケアを知ることで、犬の皮膚を健康に保つことができます。
皮膚トラブルを未然に防ぎ、愛犬が快適に過ごせる環境を整えましょう。
ここでは、具体的な予防ケア方法をご紹介します。
シャンプーとブラッシング
月2回程度のシャンプーと毎日のブラッシングで皮膚を清潔に保ちましょう。
シャンプーは皮膚の汚れや余分な皮脂を取り除く効果があります。
ただし、洗いすぎは皮膚の乾燥を招くため、犬の皮膚状態に合った頻度が大切です。
ブラッシングは汚れや皮脂を取り除くだけでなく、皮膚の代謝を促す効果もあります。
散歩後のケア
散歩後は被毛をしっかり乾かすことが重要です。
濡れた被毛は常在菌が増殖しやすい環境になります。
雨の日や水遊びの後は、脇や足の指の間、耳などを中心にしっかり乾かしましょう。
体型管理と食事
適正体重を維持することで皮膚トラブルのリスクを減らせます。
肥満体型は皮膚のしわが増え、皮膚状態が悪化しやすくなります。
栄養バランスの整った食事と適度な運動で、適切な体型を維持しましょう。
トリミング
月1回程度の定期的なトリミングで通気性を保ち、皮膚トラブルを防ぎましょう。
トイプードルにとって、トリミングは美容だけでなく健康維持のためにも重要です。
被毛が伸び続ける犬種だからこそ、計画的なトリミングが皮膚病予防の鍵となります。
毎日のブラッシングと組み合わせ、愛犬の皮膚を清潔に保ちましょう。
まとめ
トイプードルは皮脂分泌が多く、毛が伸び続ける犬種特性から皮膚病になりやすい傾向があります。
「少し赤いだけだから様子を見よう」などと思っているうちに悪化することが多いため、
- 皮膚の赤みや痒み
- 皮膚のべたつきと独特の臭い
- 足先や耳を執拗に舐める
などの変化が見られたら、ぜひお早めにご相談ください。
日々のケアで予防しつつ、早期発見・早期治療により愛犬の皮膚の健康を守りましょう。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院
犬のオトスコープ検査とは|犬の耳の健康を守る検査方法
2026年01月21日カテゴリ|コラム
犬のオトスコープ検査とは|犬の耳の健康を守る検査方法
「うちの犬、耳がかゆそう」
「愛犬の外耳炎が何度も再発して困っている」
「耳の奥まで見る検査があると聞いたけど詳しく知りたい」
このように犬の耳のトラブルに悩まれている飼い主さんは、実際の診療現場でも多くいらっしゃいます。
そうした中で、近年はオトスコープ(耳の内視鏡)を用いた詳しい耳の診療が行える動物病院も増えてきました。
今回の記事では犬の耳の病気で悩む飼い主さんに向けて、
- オトスコープとは
- 犬の耳の構造と外耳炎の関係
- オトスコープでできること
- オトスコープ検査を受けるべきタイミング
- オトスコープ検査の流れと注意点
について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、オトスコープ検査について理解を深める参考になれば幸いです。
犬のオトスコープ検査とは|耳の奥まで確認できる内視鏡
オトスコープは耳専用の内視鏡です。
正式には「ビデオオトスコープ(Video Otoscope)」と呼ばれ、耳道の奥や鼓膜を拡大して観察できる医療機器になります。
これまでの診療器具(手持ち耳鏡)では、耳の入り口から見える範囲しか確認できませんでした。
オトスコープを使うと耳道の奥まで明るく照らしながら観察でき、画像をモニターに映し出すこともできます。
耳内部の様子を大きなスクリーンで共有できるため、飼い主さんも一緒に耳の状態を確認できます。
視覚的な情報が加わることで、治療の必要性や緊急性についても理解しやすくなります。
犬の耳の構造と外耳炎の関係|なぜ犬は耳の病気になりやすいのか
犬の耳は人間とは大きく異なる構造をしています。
人間の耳道がまっすぐなのに対し、犬の耳道はL字型に曲がっているのが特徴です。
耳の入り口から縦に伸びる垂直耳道と、その奥で横に伸びる水平耳道が90度に折れ曲がっています。
このL字型の構造は通気性が悪く、湿気がこもりやすい環境を作ります。
湿気がこもると細菌やマラセチアといった真菌が繁殖しやすくなり、外耳炎を引き起こす原因となります。
「垂れ耳の犬種」や「耳毛が多い犬種」では、特に湿気がこもりやすく、耳の病気のリスクが高いとされています。
犬のオトスコープ検査でわかること・できる治療
オトスコープの最大の特徴は、耳道の奥までしっかり確認できることです。
犬の耳道は曲がっているため、従来の耳鏡では奥まで見えにくいという欠点がありました。
オトスコープを使うことで、耳道の深部や鼓膜の周囲まで拡大された明るい映像で確認できます。
炎症の強さや鼓膜が傷ついていないかも正確に判断できます。
また、オトスコープは単に「見るだけの検査」ではありません。
検査をしながら、そのまま治療を行える点も大きな特徴です。
映像を確認しながら耳の奥まで洗浄したり、専用の器具を使って耳垢や異物を直接取り除くことも可能です。
通常の耳掃除や点耳薬だけでは改善しにくい外耳炎や中耳炎でも、より根本的な治療が期待できます。
こんな症状があればオトスコープ検査を
外耳炎の治療を繰り返しているのになかなか治らない場合は、オトスコープ検査を検討するタイミングです。
また、中耳(耳の奥)までしっかり観察できるオトスコープは、中耳炎の検査・治療にも有効です。
具体例として
「1ヶ月以上治療を続けても症状が改善しない」
「治ってもすぐに再発する」
といったものが挙げられます。
愛犬が頻繁に耳を掻く、頭を激しく振る、耳を触ると痛がって怒るといった症状が見られるときも要注意です。
耳から悪臭がする、黒っぽい耳垢が大量に出るといった見た目の変化も判断の目安になります。
「頭を振る頻度が急に増えた」「急に耳を気にし始めた」などの場合は異物混入の可能性があります。
異物が原因で外耳炎や中耳炎を引き起こすケースもあるため、早めの対応が重要です。
このような症状が見られる場合や、犬の様子について少しでも気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
犬のオトスコープ検査の流れと注意点|麻酔は必要?時間は?
オトスコープ検査は基本的に全身麻酔下で行います。
特に外耳炎の犬は耳に強い痛みを感じているため、無麻酔での検査は犬にとって大きなストレスになるからです。
犬が動くことで耳道が傷つき、出血することを防ぐためでもあります。
全身麻酔をかけることで、犬が動かない状態でしっかりと耳道の奥まで観察でき、必要な処置を安全に行えます。
耳の状態をしっかり確認し、必要な処置を行うため、検査にはある程度の時間を要します。
そのため、当日は余裕をもってお預けいただくことが一般的です。
外耳炎の場合、1回の検査ですべてが解決するわけではありません。
程度によっては複数回の処置が必要になるケースもあります。
また検査後も、基礎疾患であるアレルギーや皮膚炎のコントロールは継続して行う必要があります。
獣医師とよく相談し、不安や疑問を解消したうえでオトスコープ検査を活用していきましょう。
まとめ
オトスコープは犬の耳の奥まで観察できる内視鏡検査です。
L字型の耳道構造を持つ犬にとって、従来の耳鏡では見えなかった部分まで確認でき、洗浄や異物除去も可能になります。
外耳炎が治らない、繰り返すといった症状がある場合は、オトスコープ検査を検討してみましょう。
愛犬の耳の健康を守るため、気になることがあればぜひご相談ください。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院
犬の皮膚ケアに炭酸泉は効果がある?メリットと注意点を解説
2026年01月14日カテゴリ|コラム
犬の皮膚ケアに炭酸泉は効果がある?メリットと注意点を解説
「犬 炭酸泉 効果」と調べて、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
実際、診察の場でも
「トリミングサロンで炭酸泉を勧められたけれど、本当に皮膚に良いのですか?」
といったご質問をいただくことが増えています。
炭酸泉は正しく使えば皮膚ケアの選択肢のひとつになりますが、すべての犬に万能な方法というわけではありません。
今回は犬の皮膚ケアに関心のある方向けに
- 炭酸泉とはどのようなものか
- 犬の皮膚に与える効果
- 向いている犬と注意が必要な犬
- 動物病院で相談すべきポイント
について解説します。
ぜひ最後までお読みいただきご参考になれば幸いです。
犬の炭酸泉とは?
炭酸泉とは、炭酸ガス(二酸化炭素)が溶け込んだ弱酸性のお湯のことです。
温泉の一種として自然界にも存在しますが、トリミングサロンや動物病院では専用の機器を使って人工的に作られています。
通常のお湯と比べて、炭酸ガスの細かな泡が皮膚や被毛の汚れを取り除きやすくします。
この細かな泡が毛穴周囲の汚れを浮かせ、シャンプーだけでは落としにくい汚れの除去を助けるとされています。
人の医療分野や美容分野でも血行促進やリラクゼーション目的で使われていますが、人での効果をそのまま犬に当てはめられるわけではありません。
犬の皮膚の特徴を踏まえたうえで、補助的なケアとして用いることが大切です。
炭酸泉が犬の皮膚に与える効果
炭酸泉は犬の皮膚に3つの効果をもたらします。
皮膚環境(pH)を整え、細菌の増殖を抑える
犬の皮膚は人と比べて中性〜ややアルカリ寄りとされています。
皮膚環境が乱れ、アルカリ性に傾きすぎると細菌が増殖しやすくなります。
炭酸泉は弱酸性のため、皮膚環境を整えることで細菌の増殖を抑える補助的な効果が期待できます。
これにより、皮膚の匂いやベタつきが軽減するケースがあります。
余分な皮脂や汚れをやさしく除去する
炭酸泉の細かな泡は、皮脂や毛穴の汚れを浮かせる働きがあります。
刺激の強いシャンプーを使わなくても汚れを落としやすいため、皮膚が敏感な犬でも使いやすい点が特徴です。
汚れを落としつつ、皮脂を取りすぎにくいため、乾燥の予防にもつながります。
血行促進により皮膚の代謝をサポートする
炭酸泉に入ると皮膚から炭酸ガスが吸収され、毛細血管が広がります。
血流が良くなることで新陳代謝が活発になり、皮膚のターンオーバーが正常に働きやすくなります。
アトピー性皮膚炎の犬においても、治療と併用する補助療法として有用であったとする報告があります。
炭酸泉が適している犬
炭酸泉は、次のような犬で効果が期待できます。
- 皮膚や被毛の匂いが気になる犬
- 膿皮症など細菌性皮膚炎を繰り返す犬
- シャンプー後すぐにベタついてしまう犬
- 皮膚が敏感で、刺激の強いシャンプーが使いにくい犬
慢性的な皮膚トラブルのある犬だけでなく、皮膚病の予防ケアとして取り入れられるケースもあります。
炭酸泉を利用する際の注意点
炭酸泉は安全性の高いケア方法ですが、次のような場合は注意が必要です。
心疾患がある犬
血行促進作用により、心臓に負担がかかる可能性があります。
心臓の病気で治療中の場合は、必ず獣医師に相談してください。
シニア犬・炎症が強い犬
高齢犬や、赤み・ただれ・傷がある場合は症状が落ち着いてから利用することが望ましいです。
アレルギー体質の犬
血流が良くなることで、一時的にかゆみが強くなることがあります。
初回は短時間から始めるようにしましょう。
入浴時間・温度
長時間の温浴は体への負担となります。
お湯の温度は36〜38℃程度、入浴時間は数分以内が目安です。
炭酸泉の利用頻度と方法
炭酸泉の利用頻度は月に1回程度が目安です。
頻度が多すぎると皮脂を落としすぎてしまい、かえって皮膚トラブルを起こす可能性があります。
犬種や皮膚の状態によって適切な頻度は変わるため、獣医師の指導のもと皮膚の様子を見ながら取り入れることが大切です。
動物病院で相談することの大切さ
炭酸泉は便利なケア方法ですが、皮膚病の原因によっては適さない場合もあります。
皮膚炎の種類や進行状況によっては、治療を優先すべきケースも少なくありません。
皮膚の状態を正しく評価したうえで、炭酸泉が適しているかどうかを判断することが重要です。
炭酸泉は「すべての犬に行うケア」ではなく、状態に応じて選択する方法のひとつと考えるとよいでしょう。
まとめ|炭酸泉は正しく使えば有効な皮膚ケアの選択肢
炭酸泉は、細菌抑制・皮脂洗浄・血行促進といった作用により、犬の皮膚ケアをサポートする方法のひとつです。
ただし、すべての犬に適しているわけではありません。
愛犬の皮膚の状態や持病を考慮し、獣医師と相談しながら取り入れることが大切です。
適切に利用することで愛犬の皮膚を健やかに保つ助けになります。
犬の皮膚の匂い・ベタつき・かゆみなどが気になる場合は、炭酸泉が適しているかどうかも含めて、ぜひお気軽にご相談ください。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院
犬のBNP検査について|血液検査で心臓病を早期発見!
2026年01月07日カテゴリ|コラム
犬のBNP検査について|血液検査で心臓病を早期発見!
「心雑音があるといわれたけど、心臓病なの?」
「BNPという血液検査をすすめられたけど、どんな検査?」
「心臓病を早く発見するための検査は何がある?」
このような疑問をお持ちの飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
犬の心臓病は、初期の段階では症状がでない場合が多く、気がついた時にはかなり進行していることも。
今回は心臓病の早期発見や治療判断のために行われている、「BNP検査」についてお話しします。
ぜひ最後までお読みいただき、心臓病を早期に見つけるヒントとしてお役立てください。
BNPとは何か?
BNPの正式名称は脳性ナトリウム利尿ペプチドといいます。
BNPは心筋が伸びて負担がかかった時に血液中に放出されるホルモンです。
血液中の数値が高いほど、心臓に負荷がかかっている状態です。
心臓の病気の有無や進行度、治療の効果などを客観的に示す値として用いられます。
血液検査で評価できるため、手軽に心臓へのストレスを評価することができます。
BNP検査でわかることは?
BNPの検査により以下のことがわかります。
心臓への負担
心臓病により心筋に負担がかかると、BNPは上昇します。
現在どれくらいの負荷が心臓にかかっているのかを評価するのに役立ちます。
心臓病の早期発見
症状がなくても、心臓病のリスクを早期に発見することができます。
健康診断の際に、検査を活用すれば、症状が出る前に病気を見つけて治療を行うことができます。
治療の効果判定
心臓病に対しての治療が効いているかどうかを、判断することにも用いられます。
数値が安定していれば、治療の効果がでていると判断でき、数値が上昇していれば、内服などの治療方針を見直すきっかけになります。
BNPが高くなる原因は?
犬のBNPが上昇する主な原因は以下になります。
僧帽弁閉鎖不全症
僧帽弁閉鎖不全症とは、僧帽弁と呼ばれる左心房と左心室を隔てる弁の閉まりが悪くなる病気です。
初期は無症状ですが、進行すると
- 咳
- 疲れやすくなる
- 呼吸困難
などの症状がでます。
早期に発見し、治療を行い進行を遅らせることが重要です。
拡張型心筋症
拡張型心筋症とは、大型犬に多く、心臓が正常に収縮できなくなる病気です。
心臓の筋肉が薄くなり血液を全身に送れなくなります。
肺高血圧症
肺高血圧症とは、心臓から肺への血管の血圧が高くなる病気です。
失神やお腹に水がたまるなどの症状がでます。
進行性の病気で完治は難しく、緩和治療が中心となります。
心臓病以外でもBNPは上がる?
心臓病以外の疾患でもBNPは上昇することがあります。
BNPが上昇する心臓病以外の疾患は以下のようなものがあります。
- 腎機能の低下
- 甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 強い炎症
また、心臓病があってもBNPが上昇しないこともあるため、あくまでBNP検査は補助的に行い、次の検査に繋げることが重要です。
BNPはどんな時に検査するべき?
以下のような症状・状態の時はBNP検査をおすすめします。
- 咳が増えてきたとき
- 疲れやすいとき
- シニア期の健康診断
- 心雑音・不整脈を指摘されたとき
- 心臓病の治療をしているとき
症状が出る前の段階や、症状があっても心臓病によるものなのか区別がつかない場合にBNP検査は有用です。
BNPが高かった場合は?
BNPが高かった場合は必要に応じて以下の検査を行います。
- 超音波検査
- レントゲン検査
- 心電図検査
- 血圧測定
血液検査でBNPが高かった場合でもすぐに心臓病と決まるわけではありません。
上記の検査などを追加で行い総合的に判断していきます。
BNP検査で大切なことは、数値をもとに適切な治療や検査に繋げることですね。
まとめ
BNP検査は、採血だけで心臓の負担を評価できる有用な検査です。
特に症状が出にくい犬の心臓病において、早期発見・早期治療のための重要な手がかりとなります。
当院では循環器疾患の早期発見や治療に力を入れています。
気になる症状がある際は、お気軽にご相談ください。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院
犬のノミアレルギーとは?|治療や予防方法について獣医師が詳しく解説
2025年12月28日カテゴリ|コラム
犬のノミアレルギーとは?|治療や予防方法について獣医師が詳しく解説
「愛犬がノミアレルギーと言われた」
「ノミアレルギーは治るの?」
「どんな対策をしたらいいのだろう」
このように思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ノミは日本全国にいる身近なものですが、アレルギーを引き起こすと聞くと心配ですよね。
しかし、ノミアレルギーは適切な対処方法を知っていれば、過度に恐れる必要はありません。
今回は犬のノミアレルギーについて、治療や予防方法を詳しく解説します。
犬のノミアレルギーでお困りの方は、ぜひ最後までお読みいただき、愛犬のノミアレルギーのケアにお役立ていただければ幸いです。
犬のノミアレルギーとは
犬のノミアレルギーとは、ノミの唾液成分に免疫が過剰反応することで起きるアレルギーのことです。
ノミが犬の皮膚から吸血することで、唾液が犬の体内へ入り、アレルギーを引き起こします。
ノミアレルギーは3〜5歳の犬で発症することが多く、性別や犬種による差はありません。
犬のノミアレルギーの症状は?
犬がノミアレルギーを発症すると、
- 激しいかゆみ
- 皮膚の赤み
- 発疹
といった症状が見られます。
強いかゆみから犬が体を掻きむしってしまうため、脱毛や出血を伴うことも多いものです。
掻き壊した傷口は細菌感染を起こす危険もあり、注意が必要です。
犬のノミアレルギーの症状はどこに出る?
犬にノミアレルギーが起きた場合、症状が出やすい場所には、
- 背中
- 腰
- しっぽ
などがあります。
ノミは犬の体へ飛び乗って寄生することが多いため、飛び移りやすい上記の場所に症状も出やすいということですね。
犬のノミアレルギーの治療方法は何がある?
犬のノミアレルギーの治療には、ノミの駆除とアレルギー症状に対する対症療法があります。
ノミの駆除
ノミアレルギーでは、アレルゲンであるノミを駆除することが最も大切です。
ノミを駆除するには、
- 駆虫薬の使用
- ノミの物理的な除去
- 環境整備
を行います。
駆虫薬の使用
ノミの駆虫薬は、体に滴下するタイプや食べるタイプがあります。
駆虫薬を使用すると、今いるノミの成虫を駆除するだけでなく、幼虫も駆除したり、卵の孵化を防いだりすることも可能です。
ノミの物理的な除去
ノミを物理的に除去するには、くしやノミ取りシャンプーの使用がおすすめです。
くしで目視できるノミを取り除いたり、シャンプーでノミやノミの糞を落としたりします。
ただし、くしやシャンプーだけで全てのノミや卵を除去するのは難しいため、駆虫薬と併せて行うことが大切です。
環境整備
犬の周りの環境を整備することも大切です。
犬が使うベッドやソファのほか、室内の暗い場所もノミが繁殖しやすい場所となります。
ノミの繁殖を防ぐには、
- 掃除機
- 部屋用のノミ駆除剤
- 熱湯による洗濯
- 高温のアイロン
などを使用して、環境整備を行いましょう。
アレルギー症状に対する対症療法
ノミアレルギーの対症療法として、ステロイドを短期間使用することもあります。
犬のかゆみや炎症がとくに強いときには、ステロイドによって症状を緩和できる可能性があるからです。
ただし、ステロイドの使用は必ずノミの駆除と併せて行うことが大切です。
愛犬のノミアレルギーによるかゆみや炎症がひどい場合には、獣医師にご相談ください。
ノミアレルギーは治るの?
犬がノミアレルギーを発症すると、アレルギーが治るということは基本的にありません。
治療によってノミアレルギーの症状が治まっても、再度ノミに感染すると、またアレルギー症状が出てしまうのです。
愛犬のノミアレルギーの症状が再発しないように、日頃からノミ対策を徹底していただくことが大切です。
ノミアレルギーを予防するには?
ノミアレルギーを予防するには、いくつかの方法があります。
それぞれについて詳しくご紹介します。
ノミの多い場所を避ける
ノミアレルギーを予防するには、ノミと接触しないのが1番有効です。
愛犬のお散歩コースに、
- 草の生い茂った場所
- 雑木林
- 落ち葉や枯れ草がたまった場所
などがある場合には、上記の場所を避けていただくことをおすすめします。
ノミの予防薬を定期的に使用する
ノミの予防には、ノミの予防薬もおすすめです。
予防薬には、犬の体についたノミをすぐに駆除する力があります。
ただし、予防薬の効果は時間の経過とともに消えてしまうものです。
ノミがいる期間は定期的に、予防薬を使い続けることが大切です。
環境整備は定期的に行う
犬の周りの環境整備を定期的に行うことも、ノミ予防に有効です。
室内を掃除機で掃除したり、ノミ駆除剤を使用して、室内でノミが繁殖するのを防ぎましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ノミアレルギーは、強いかゆみを伴う病気です。
愛犬が何度もノミアレルギーで苦しむ姿は、飼い主さまも辛いですよね。
愛犬のためにも、ノミ対策をしっかりと行うことをおすすめします。
当院では皮膚科に力を入れております。
ノミアレルギーに対する治療や予防についても、さまざまなご提案が可能です。
愛犬のノミアレルギーでお困りの方は、お気軽に当院までご相談ください。
松井山手・八幡・枚方・長尾の動物病院
松井山手動物病院


















